「これだ!」と確信した
そんな技術を生かしたかった。
前職でも不満はなかったんですが、31歳になって思うことはいろいろありました。もし、自分一人でやったら今までの技術や知識がどのぐらい通用するんだろうって。もう少し本音を言うと、そろそろマネジメント業務もしてみたいというのもありましたし、収入がもう少しほしかったですしね。そこで、自費でやっている知人に開業について相談したところ、こちらにご紹介いただき入社することになったんです。やはり自分で0(ゼロ)から始めるんじゃ難しいし、こんなチャンス、ありませんから。
私、私は2014年に筋膜マニピュレーションの研修を受講していたんです。慢性化した後症状の方に対して、もっと施術の効果を出す方法はないかと探している中で、ある先生のブログで筋膜マニピュレーションを知りました。それで、早速セミナーに参加すると、概念もしっかりしていたし、デモの患者さんに即時効果も出て驚きましてね。やろうと決めたんです。おかげでそれまで悩んでいた部分がすっきりしましたし、自分の考え方を広げる分岐点にもなりました。
自費施術を始めて、
技術のこと
お客さまのこと、
もう発見がいっぱいだった。
この施術が対処療法ではなくて、痛みの原因をきちんと分析して、なぜ痛みが出ているのかを明確にできる点がとても良いと思います。実際に当院へご来院された方への説明手順に写真を使うステップがあって、定期的に写真を撮って比較するんですが、こんなに違うの?って、私も初めびっくりしたんです。膝が変形してしまっているケースでも、痛みを軽減するには十分お力になれるけど変形は難しいと申し上げていたのに、写真を撮ったらかなり良くなっていましたから。今でも驚くことたくさんがありますね。
そして、もう一つ発見がありました。それはお客さまのニーズです。庭いじりの大好きな方がいて、ご症状は改善してきたのですが、あと一歩のところが良くならなかったんです。ある時、どれくらい庭いじりやられるんですかと何気なく聞いたら、自分の家の庭どころかご近所中をくまなくやって休む暇もないと言われたので、驚いたんです。正直、私はご自身の庭を軽く手入れする程度だと思っていましたから。このことをきっかけに、改めてお客さまが求めていることをきちんと把握することがとても重要だと思いましたね。
今まで、ビジネスというのに
もっとも
遠い所にいたんだなと、
心底実感じた。
その一方で、まさに初体験でプレッシャーだったのが、接客とお金をいただくということ。やはり、病院にいた私たちは、ビジネスに対するリテラシーがあまりにも低いと思いましたね。でもビジネスのことを学んで1年が経った頃には、世の中の見え方もだいぶ変わりました。例えば、コンビニに行くと、接客一つ・物の配置一つ見ても気付くことがあります。それが自分の接客のヒントになったりもするので、今まで気付いていなかっただけだと痛感しました。それに、新規のお客さまからの電話には、もう勇気を持ってかけてきてくれたんだと気遣えるようにもなりました。これは、社長のアドバイスに感謝です。
社長は理学療法士ではありませんが、私たち理学療法士をよくわかってくれて、その上でビジネスの感覚をしっかり注入してくれる。その情熱には敬意を表しますね。そんな中、私も水戸院の院長としてマネジメントしながら数年が経ちました。現在は、私を含めセラピスト4人でお客さま約200名を担当し、月商約400万円。新規とメンテのお客さまでかなり安定しています。また、今後、埼玉の草加院と宇都宮院のサポートをさせていただくスーパーバイザーもやることになります。今までの成功事例をもとに他の院にも良い影響を及ぼせるようなスーパーバイザーになれればと考えています。
PROFILE プロフィール
理学療法士、筋膜マニピュレーションレベルⅠ,Ⅱ修了、BiNI Approach 旧本コース修了、JARTA Basic・レベル1修了、茨城県介護予防リハビリ専門職指導者。1988年生まれ。つくば国際大学 医療保健学部 理学療法学科卒。2019年9月入社。一般病院で外来リーダーとして勤務するなどの後に転職。経験症例15000以上。得意な施術は、動きの悪い筋膜を正常に整え、頭痛・肩のハリの改善を促すこと。