理念・事業戦略⑤理学療法士から経営者へ
「理学療法士をセンターで輝かせたい」。
今でこそ、この思いは達成できると思います。
創業期、社長のハニガミと腹を割って、どれだけ会話を重ねたことか。
執行役員 理学療法士資格保有者 高見 友
一言で言って、最初はけっこうな混乱でした。何しろ、私も少し前まで病院で働いていたわけですから。一方、社長のハニガミも理学療法士資格保有者のマネジメントは初めてだったし、お互いにここまでずいぶん模索してきたんです。
ただ、私には一緒に働く仲間たちを支えなきゃいけないという構えだけはしっかりあったし、ハニガミも腹を割ってそれを受け取ってくれました。そして、採用面接に引っ張り出された私は、「理学療法士をセンターで輝かせたい」と熱く語る社長を隣で何度も見て、webのプロモーション動画でも一緒に語り合い、この人本気だなと実感するようになったんです。 そこからです。ハニガミが描く「理学療法士の輝く未来」とはどんなものか彼の言葉を浴びるように受けて理解し、逆に、私の方からは理学療法士資格保有者ならどう感じるのか働く現場の状況をどう変えていけばいいのか、都度提案して論議を重ね、実行するようになりました。そして、今に至るわけです。そういう意味では、私もここにきてようやく、執行役員らしく働けているのかもしれませんね(笑)。
飛び込んだ「ビジネス」の世界は、発見と驚きに満ちていた。ここなら、理学療法士は輝ける。
そして振り返ると、最初の頃にもう一つ、私の中に大きな変化をもたらしたきっかけがありました。それは、ハニガミと一緒に何人も何人も異なる様々な分野の人たちに会ったことです。もう毎日が異業種交流のようで、その人たちが言うことをキャッチしてはその中で交わされる価値を発見し、驚き、……これが世の中の仕組みか、これが「ビジネス」かと受け止めて、吸収していったんです。
そして、世の中にはこんな発想をして、こんな風に動いて、こんなにいろんなことできちゃう人たちがいるんだと、そんな別の世界が見えてきたんですね。だとしたら、自分にも・・・できるんじゃないか、いやできるようになりたい、もっともっとそう思うようになりました。それは病院時代には考えられない、私にとってはとても大きかった。そして、私は、理学療法士のキャリアプランはこの「ビジネス」の世界にこそあると確信しました。と同時に、この社会において理学療法士資格保有者の価値をもっともっと上げていかないといけないと考えるようになったんです。
今、どんどん広がる自分の可能性。それは、勇気を持って飛び込んだ者にしか得られない。
今、医療機関で働くどの理学療法士も悩んでいると思います。いったい何が起きたら、自分は理学療法士として一人前だと言えるのか。社会からどういう評価を受けるのがキャリアアップなのか。その答えはやはり、人から選ばれ尊敬されることじゃないかと、私は思います。よって、前述した理学療法士資格保有者の社会的な評価を高めて、かつ妥当な収入という結果を実現することは、私がこの会社にいて実現したい最大のテーマなのです。
幸い今、自分が起こせる影響力がなんだかとても広がってきていると感じることがあります。それは、経営に携わり始めたからでしょう。一人の理学療法士であれば、自ら勉強して技術を身に付け対面したお客様に施術を施すとしても、1年にせいぜい100~200人。けれど、経営者の一人として、理学療法士資格保有者の力を引き出す教育システムや働き易いスタンダードな環境を開発してチェーン店舗に提供できれば、その何倍ものお客様たちを救える。私たちがやるべき何かをやって社会に貢献し、同時に理学療法士にも貢献する。これは、もはや私の可能性になりました。かつて、夢にさえできなかった可能性。それは、勇気をもって飛び込んだ者にしかわからない世界だと思います。