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KINMAQブログ「未来を変えよう、理学療法士!」 BLOG

驚きの施術症例⑨狭窄症

確かに、狭窄症かもしれない。が、手術まで必要か。
そのきわどい所に、筋膜施術なら届く。

那覇院 山城裕貴

プロフィール
理学療法士資格保有者、沖縄出身で沖縄リハビリテーション福祉学院理学療法学科。2021年11月入社。沖縄セントラル病院に勤務しながら、老人保健施設やファストマッサージのリラクルでも勤務経験あり。既婚でもあり、キャリアアップを考えて転職。


 

お客様のお悩みと来院の経緯

男性50歳、離島在住。農家を営んでいるが、アルバイトのトラック運転や荷の積み下ろしで腰に負担がかかり、ひどい腰痛になった。医者2人から脊柱管狭窄症と診断され手術の必要有りと言われたが、仕事に支障が出るのと後遺症が残るとのことで受けたくないと、当方に連絡が入った。離島から来るので、短期集中で施術を受けられないかという要望。

 

足を引きずり、歩けない、立てない。痛みは本当にひどかった。

来院の時は、かなり痛そうに足を引きずって、ほぼ真っすぐに歩けないし立ててもいないような状態でした。腰痛は元々あったけれど、それがひどくなりしびれも出て来たようで、痛み止めもあまり効かず、カウンセリング中も苦しそうで横になってもらいました。医者からは手術しかないと言われたようですが、しびれが残るという話も聞きためらっていたんです。

初日の写真撮影では、元々の姿勢どうこうというよりもそもそも姿勢が崩れていてかなり歪んでいました。そこで、まずはまっすぐ立てるようになりましょうと目標を示唆したんです。そして、施術はちょっと腰は避けて手始めにその周辺あたり、肩甲骨の少し下の方からやってみて、次に太ももの裏の方や膝に近いところも、表面をさするように始めたんです。ただ、全部がけっこう硬く、思った以上に硬さが取れなくて、これは時間がかかりそうだと感じましたね。

 

1回、2回、3回となかなか効果も出ず。しかし、施術の方向は見えていた。

カウンセリングでは、しびれの出方を聞かせてもらいながら痛みの方もしっかり聞いたんですけれど、今回あまりにも痛みが強かったので、痛みのラインを主にしびれのラインと関連づけながら施術していきました。やはり、痛みをまず取らないといけませんからね。それに、原因は複雑に絡んでいるかもしれないけれど、施術の中で修正していけますから。

1週間経ち、2回目もやはり足を引きずって来られました。今度は、右側から左側へ施術範囲を広げましたが、ガチガチでしたね。そして、3回目、同じでした。そろそろ痛いと言っていた骨盤のすぐ上もさわり、肩甲骨からふくらはぎまで範囲を広げました。その頃、急ぎたいので週3回にしてほしいと希望が出たんですが、目途が立ちそうなところもあったので、2つのラインを相手に順番を追って硬さを確かめて、交互に取っていくように施術してみることにしました。

 

4回目、光が差し一気に改善へ。何カ月後かの再来院でも、元気な姿だった。

翌週4回目から硬さは少しずつ取れてきました。本人も痛みが引いていくようだと。そして、月水金の週3回となって効果はアップし、痛み止めもかなり減らせて、真っすぐに歩けるようになって行ったんです。その後、1週間ご自宅に戻られた後に来院されると、痛み止めはまったく飲まなくても大丈夫で以前の日常が戻ったようだということでした。

今回の件で、やはり狭窄症といっても、一概に手術レベルまでというわけではないと実感しましたね。その症状はあるものの、それこそ筋膜の硬さが大きく影響してしびれまで出ているということもあるわけです。だから、手術をする前に施術をする価値はきっとある。それと、この短期集中というのも経験になりました。施術はそこで一旦終了となり、その何カ月後かに来られましたがとても順調で、もし何かあれば私がいるって思っていただいているようでしたね(笑)。