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KINMAQブログ「未来を変えよう、理学療法士!」 BLOG

驚きの施術症例⑪不眠症

身体が伸びない、ひねれない、そして眠れない。
筋膜施術で対応可能です。

柏院 槇山 慧

プロフィール
理学療法士資格保有者、Japan Football Association Class4Referee(サッカー4級審判)。1994年生まれ。千葉・柏リハビリテーション学院 理学療法学科。2022年1月入社。整形外科クリニックに勤務しながら、出身校の講師や地元サッカーチームのコーチを歴任。経験症例19000以上。得意な施術は、整形外科疾患全般から生じる腰痛、股関節痛、膝痛、肩こり、五十肩、頚部痛などに対する施術。

 

お客様のお悩みと来院の経緯

男性48歳。既婚者、子ども2人。会社員、デスクワークと営業。趣味、ゴルフ。不眠で薬に頼っているので、それを解消したい。どちらかというと入眠がむずかしく、入眠したとしても途中で起きてしまう。1日3時間寝られれば良い方で、そんな症状が5年前から断続的に続いている。ちなみに、カウンセリングは受けていない。

 

理学療法からアプローチできる不眠症がある。それをカウンセリングと観察で確かめて。

不眠症という方は多いんですけれど、睡眠障害として入眠がダメなのかすぐに起きちゃうのかそこの確認から入りました。と同時に、これからの症状の変化を見ていくために、最大何時間眠れるのか、眠れない日は何日あるのか症状を数値化してもらいましたね。一方、不眠症はカウンセリングで治るケースもあって、理学療法的にアプローチしうるものと最初に分けないといけないので、ストレスを軽く伺いました。そして、体の不調を問うたところ、10年以上にわたって首の痛みと肩こりがひどくて、片頭痛もあり、あとは左肩の亜脱臼が12年前、その1年後に右の四十肩。足の小指も骨折したことがあるとのことでした。

そこで、寝る際の仰向けの姿勢を見せてもらったところ、かなり頭が前に出ていて猫背気味。肩は驚くほど浮いていて下に着かず、間にはさむタオルがどんどん重なるほどの状態なんですが、本人はそれが普通だと思っていました。背中はほぼ丸まっている状態なので、眠るにはもう無理な姿勢だとしか言いようがなかったですね。

 

臨床推論を極めてみる。そのうえで、施術のポイントを絞る。

こういったカウンセリングと観察の結果を見て、まず、肩周りは昔からの使い方が悪くてこうなったんだろうと推測したんです。というのも、10年前から感じている肩こりは、それ以前の亜脱臼という怪我が原因で肩甲骨の位置がおかしくなり、姿勢がくずれて生じたのではないかと。要は、これらが重なって症状がどんどん重くなっている可能性があると考えました。

つまり、本来、入眠するには身体が伸びなきゃいけないし、一方、背中が動かないと寝返りできずに起きてしまうんだけれど、前述の怪我以降、ひねる可動域と伸びる可動域の両方がなくなってしまって、それが不眠を引き起こしているのかもしれないというわけです。そこで、実際にさわってみると、やはり首こりと肩こりはかなりひどくて、初日はまず仮説を念頭に、首周り顎周りの胸側と背中側のラインを施術して終了しました。

 

2回目で記録的な変化。可動域が広がり、身体が伸びてひねれるようになった。

2回目に来られた時にはけっこうな変化がありまして、施術後の1、2日目には5時間くらい眠れたとのこと。これは記録的なことだと言われました。状態を聞くと、首、身体がよく動くようになったとのことだったので、やはり、可動域が広がったのが決め手だったんだなぁと、仮説は正しかったと思いましたね。そこで、初日に注目した同じ捻りに関係する筋膜の2ライン、前面とひねるラインの2つをさらに先まで施術しました。

その後、4回目には、6時間くらい眠れるようになって眠れなかったのが1日くらいということで、以降、来院されるたびに改善は進みました。その間、私は左右差がないか可動域が狭まっているところはないか注意しながら施術を重ねていき、おおよそ6回目くらいで一区切りついて終了となりました。