手厚い教育制度②/フォローアップ研修
筋膜施術の超・実践トレーニングは、
丸一日のプログラムが、4カ月8回に及ぶ。
土浦院院長 菊池 翔
プロフィール
2021年7月入社、理学療法士資格保持者。水戸メディカルカレッジ 理学療法学科卒。勤務経験/整形外科クリニック
フォローアップ研修は、筋膜ラインとポイントをしっかり見極め適切な圧を加えるという技術力養成に特化したプログラムで、導入研修と同時に始まる。2週間に1回、4カ月間で計8回。ウィークデーの9:30~18:30、研修会場で集中的に行われる。講師は、筋膜施術に長けた著名な外部講師だ。
筋膜はどこ?筋肉、皮膚、皮下組織に紛れて……ここが最初の関門だ。
このプログラムにはレベル1、レベル2があって、基本のレベル1では6つのラインを相手に痛みの改善を、応用のレベル2では4つのラインを相手にめまい・頭痛といった自律神経症の改善を目指しています。それを1ヶ月ごと交互にやり、毎月新人が加わって毎回10~15人程度の受講者で続けています。
進め方は、まず外部講師がデモの被験者に手技の見本を見せ、その後、2~3名で囲んだ各ベッドを回って、個別で一緒に触りながら確認して指導します。新人なら、今までの手技とは全然違うとまず驚くでしょうね。一番むずかしいのは、筋膜そのものを捉えるということ。人それぞれに脂肪の量や深さが違うため筋肉や手前の皮膚・皮下組織との区別が簡単ではないんです。しかも、その部分に圧をかけるわけですから、言うまでもなく施術はさらに微妙になります。
全身に200ある、直径1ミリ以下のポイントを触って、誤差2~3mmで正確に当てる。
そして、もう一つが筋膜ラインのポイントです。これは、直径1mm以下のわずかな出っ張りで、全身に200カ所もある。にもかかわらず、たった2、3mm位置を間違えるだけで施術の効果がみごとに落ちるんです。逆に、ミートしたときは痛っ!て相手の反応が違います。だから、本当に微妙で、私は目をつぶって、手の感覚を研ぎ澄ませようと必死でした。
けれども、最初の一ヶ月が経つ頃には実際のお客様にも接し始めて、少しわかるようになります。もちろん、緊張のあまり何もかもすっぽ抜けるということもありましたが…。また、基本から応用へと進んでいくと、応用ばかりやりたくなって今度は基本がおろそかになったりと、初めは安定しません。よって、基本→応用→基本→応用と繰り返しながら4ヶ月をしっかり過ごせば、施術現場でもポイントがパッと出るようになっていくでしょう。そして、さらに2カ月の実戦を経て半年経てば、全体研修で先輩から「うまくなったね」と褒められるようになると思いますね。
私は、負けたくなかったんです。若いからできないって思われたくなかった。
まぁ、そうなるにもやはり意気込みです。私はその勢いでいっぱい質問しましたね。講師がいろんなベッドを回っている間にも、ちょっといいですかと手を上げてすぐに訊いて解決していました。ポイントも被験者の体にペンで印をつけて、先生を呼んでほぼ全部チェックしてもらいましたし。結果、4ヶ月でもだいぶ身に付いたと思いますね。とにかく、教えてもらうんじゃなくて、自分から盗みにいくぐらいの意気込みでした。
何しろ、こういったプログラムの目的はお客様を良くすること、それがすべてですから。私は研修に行く時に、「もっとうまくなって帰ってきますから、楽しみにしていてください」っていつもお客さんに言うんです。そうすると、「前よりうまくなったね」と言ってくださる。要は、技術は磨き続けることなんです。このフォロー研修も、院長向けに年2回実施することにもなりましたし、いずれ一発でポイントを即捉えて「すごいな、あの先生!」と言っていただけるよう磨いていくつもりです。