先輩・理学療法士は語る⑦/33歳の転職
超刺激的で、バリバリ働けて、若返ります。
お客様と一緒に頑張るんですから。
柏院 最首 恵俊
プロフィール
2020年33歳で入社、理学療法士資格保有者。医学アカデミー理学療法士学科。つくし野病院リハビリ科、勤務。
最首が力説したのは、リハビリとの違いだ。リハビリは患者さんに頑張ってもらう。私たちはお客様と一緒に頑張る。「立てるようになるまで」というのではない。「お孫さんと一緒に走れるようになるまで」なのだ。
紆余曲折の末、当社にチャレンジ。しかし、相変わらず自信はなかった。
最首は、新卒で商社の営業マンになったが、何か人のために技術で仕事をしたいと夜間部に通い理学療法士となった。病院に入った。だが、先が見えてしまった。
「病院は何をやっても同じ。せっかくならバリバリ仕事ができる内にやっておきたい。だから、ここにチャレンジしたんです。でも、正直言うと、諦めるために受けたようなものでね。面接でも自信がないと言っちゃった(笑)。すると、相手の方が言ってくれました。事前に資料もたくさん渡すので、大変だけど頑張ってくださいと。ただ、今までとは違うよ、そこはいいねと問われました。腹をくくりましたね」。
入社前は猛勉強だった。先輩を尋ねて理論をみっちり学んだ。しかし…。
「問題は入社後の導入研修で、実戦についていけなかった。プレッシャーで体調を崩して研修は欠席するわ、プレゼンもひどいわ、惨憺たる状態で現場配属。そして初日に、新規のお客様でした。必死で対応したところ、何と直後に回数券を買ってくださった。驚きました。ひとえにマニュアルのおかげでした」。
さすがによくできたマニュアルだった。だが、納得できるわけがない。とっくに最首には火が着いていた。
「経験のある同僚に相談しました。彼はすべてのカルテを毎日見直して全部に対処を書いていた。私も、それを一緒になって続けて半年、成果も一定に出てきたんです。もちろん、現場ではいろいろと起こりましたけど、カウンセリングに流れが生まれてうまく説明ができると自ずと回数券も買っていただけた。そんな中で、立ち上がっていけたんだと思います」。
リハビリは患者さんに頑張ってもらう。僕らは一緒に頑張る。まったく違いますね。
そして、最首は保険診療のリハビリの患者さんとの違いを痛感するようになった。
「保険診療のリハビリで働いていた時は、動作の獲得こそが大きな目標になっていて、QOLが大切だと言葉ではわかっていましたが、本当の意味では理解できていなかった。でも、KINMAQでは常にそれを考えさせられています。つまり、お客様が立てない、歩けないという訴えられる表面的な部分ではなくて、もっと奥深くにある想いを見据えて会話を交わせるかどうかだと思うんです。その想いとは何かというと、孫と一緒に走りたい、家庭の中でご自分の役割をまっとうしたいという一人ひとりの違った想いであり、そこを一緒に追求しましょうよという、これが大事なんですね。」
ファシャルマニピュレーション国際コースレベル1取得、ついに自信を得た。
2022年3月、FM国際コースの受講機会があった。
「私にとっては初の勲章でした。FM国際コースレベル1取得、嬉しかった。大混乱と格闘してきた入職1年半の日々を思い出しましたね。でも、若返った感じがします。この1年半はいつ何があったか、はっきりと思い出せるほど濃い時間でした。おかげで来年には院長になる予定です。今度は、院全体を見ることになる。なので、今が最後の集中期間とおいて徹底して技術を磨いています。私は、いろいろなキャリアの中でも、今は独立を目指したいと思っています。そこは経営者の領域。もう、ボーッとなんかしていられないですね」。