手厚い教育制度⑤OJT研修-2
絶対なりたくなかった役職者、その像がひっくり返った。
マインドが磨かれ、私の成長が促される。院長はそんな指導だった。
柏院 淺川和真
プロフィール
2022年入社、理学療法士資格保有者。文京学院大学保健医療技術学部理学療法学科卒。勤務経験は、イムス東京葛飾総合病院整形外科・急性期。後に、介護老人保健施設。
OJT研修は、導入研修後、現場に配属されてから、新規対応や技術的な面での具体的な問題を一緒にクリアしたり、業務上の目標を再確認して取り組み方を共有し、基礎から応用へ成長できるよう院長が個々にフォローしていく研修を指します。日常的なマネジメントと並行して、配属から計1日分、約8時間をそれに充てて主に面談という形で実施します。
院長との一番最初の面談に、ほんとうに心が震えた。
何と言っても、その面談は印象深かったです。テーマは、私自身のことでした。私が何を大切にしていて、将来何をしたいのか、仕事上もプライベートとしても。そういう話をまず聴いてくれて、その上でそのために今何をしたらいいのかアドバイスしてもらい、加えて、会社が目指す未来や院長のビジョンも教えていただきました。もう、ワクワクしてしまいましたね。
院長はスーパーバイザーでもあるので日頃とても忙しそうなんですが、2週間から1カ月に一度は必ず面談してくれました。また、先輩の一人が私の教育係になってくれて、最初は毎日、その後は最低でも1週間に一度30分~1時間くらい面談してくれました。中身は、お客様とのやり取りに関する反省点・改善点で、総じて私がどんな気持ちで今働いているのかを見ていてくれたんです。
自分の行動が変われば、こんなに成果が出る…。驚きでした。
そのアドバイスの中で一番ありがたかったのは、私のお客様への対応に関するものでした。実は、スタートの頃、私は売上成績は好調だったのに、3~4カ月辺りから不調に転じてしまったんです。しんどかったですね。その時の面談では、私が実施したカウンセリングの録音を聴いてもらって、少し雑になっていないかという感想をもらいました。そして、お客様が何でここに来られたのか、どうなりたいのかがわかるようにもっとカウンセリングを深めてみろというアドバイスをもらい、ロールプレイイングもやってもらったんです。
それ以来、実際のカウンセリングでそのように心掛けてみたところ、相手からこんな時に痛くなったとか具体的なエピソードが出てくるようになり、本人が坐骨神経痛だと言ったとしても、それを鵜呑みにせず、まずどこが痛いのか、その痛みの改善へと導くにはどのようにアプローチしていけば良いか等を考えられるようになって行ったんです。これは、ほんとに初体験でした。自分の行動次第でこんなに成果が変わるなんて、驚きでしたね。
自分の仕事が評価され、マインドまで磨かれる。これが私の成長か。
だけど、このアドバイスの背景には、もっと大切なことがあったんです。それは、院長からの一言でした。キミは今売りたいと思っているんじゃないかな。そうではなくて、お客様を良くしたいと、そんな『心持ち』でいたら変わるよと。そう、売れなくて自信がなくなってしまっていたんです。
その結果、私が改善へと導きますから何度か来てくださいと、ハッキリ言えなくなっていた。そこに端と気づいてから、お客様の反応も変わってきたんですね。逆に言うと、最初はなぜ業績が好調だったのか、この不調がなければまったくわからないままだったんだと思います。私が今まで受けた指導というのは、病院で経験した技術・知識だけでした。でも、ここではそれ以外にもっとマインドに響く新しい価値を見せてもらったように思います。これは私の人間としての成長?なんでしょうね。だからでしょうか、あんなに役職者なんかになりたくなかったのに、今は、院長やゆくゆくはスーパーバイザーにもなりたいと思うようになりました。