理念・戦略⑤医師の見た筋膜施術
『筋膜マニピュレーション』に新たなエビデンスを。
そして、医師と理学療法士との夢のチーム医療を。
取締役代表医師 小野間優介
プロフィール
総合診療科医師。自身の片頭痛がKINMAQ整体院の筋膜施術によって改善された体験を元に、同技術の医学的ポジションの向上に寄与し、当社の経営に携わる医師として事業・ビジョン・ミッションなどにコミットメントしている。変わりゆく保険医療体制の中で安心して提供できる自費医療を目指すために、理学療法士の活躍を力強くバックアップしている。
片頭痛で、藁をもすがる思い……、医者の言うことじゃありませんが(笑)。
私は総合診療科の医師ですが、大変な片頭痛持ちでもあります。一時、日常生活がままならないほど重症化したため、自分で思いつく限りの治療を受け、先輩医師にも相談してとうとう脳神経外科にまで行ったんです。しかし、いずれも異常なしと言われ、ついに1か月ほど仕事を休むことになってしまいました。もう絶望的でしたね。
そこで、藁をもすがる思いで訪れた整体院で、この『筋膜マニピュレーション』に出会ったんです。そして、2回目の施術が終わって1日経ったときに、あれ?すごく楽になっていると気付いた。びっくりしましたね。これで、ようやく救われたと思いました。そして、ご縁があって、この会社の創業者の一員に加えられることになったんです。以来、たくさんの理学療法士資格保有者の方に来ていただいて、いよいよチェーン展開が本格化しています。
私は、多くの医師がこの筋膜の領域に理解がないのが残念でなりません。
確かに、薬物療法に比べて徒手療法は数値化もできず、盲検にもなじまない。しかし、この手技が1980年代に誕生して以来、やがてWHOが筋膜を臓器と認め、世界では関係する多くの論文が次々と出て、筋膜マニピュレーションという技術の名称も各国でずいぶん広まり始めてもいる。
というのも、筋膜マニュピレーションの技術自体がかなり高レベルでパッケージ化されているため、たとえ知識のない者であってもかなりの短期間でそれなりに効果が出せるようになっているんです。この技術の本当にすごいところは、この点にあると言っても過言ではない。その結果、施術についても各国で着実に成果を上げつつあるのです。
ならば、施術例報告を集積して観察研究を進めることによってエビデンスを高めて行けばいいのではないかと。私はこの方法で、この技術の有効性を世の医師にアピールしていきたいと考えています。よって、まさに当社のこの事業の拡大こそが施術例集積に結びつき、大きな実証例になって行くものと確信しています。
目指すのは、本来のチーム医療や複合的な治療、自費診療の新しい姿です。
その一方で、私がもっとも危惧しているのは、この10年を待たずに保険医療が行き詰まってしまうのではないかということです。その結果、エビデンスが出にくい漢方など実際には効果のある医療が外されていく。いや、従来の医療についても同様の事態となって、自費にシフトしていくのではないかと思うのです。その時、国民が安心して医療を受けられる形になるのかと、つまり、私たちがその一部でも自費診療で補い未来の医療を新しい形で実現していくことが、私の今のビジョンでありミッションでもあるのです。
そのためにも大事なのは、まず整体の分野において、私たちが理学療法士資格保有者による施術のリーディングカンパニーになることでしょう。そして、そこに脳梗塞に対応する内科・リハビリテーション科を加え、医師と理学療法士の最適なチーム医療体制を整えて多様な医術も手技も存分に使えるようにする。いかがですか、そんな未来を共に作って行きませんか。