採用応募する 電話する 募集要項
KINMAQブログ「未来を変えよう、理学療法士!」 BLOG

驚きの施術例⑩腰痛

病院時代、まず腰痛は治らないものだった。
それが、施術によって変わる。全身の筋膜と会話するのだ。

柏院 廣岡大和

プロフィール
2022年9月入社 理学療法士資格保有者 28歳。群馬パース大学理学療法学科卒 勤務経験/千葉愛友会記念病院

お客様のお悩みと来院の経緯
61歳、女性。10年前から腰がじわじわと痛く、立ったり座ったりがつらかったのが、約1週間前に突如ひどくなり来院。座るときや車の乗り降りの際には腰骨のあたりが痛くて這っている状態。そのせいで、夫と楽しんでいるギター演奏や野球の社会チームで練習することもできなくなってしまった。

 

ひどい「反り腰」で、おまけに骨折、捻挫、肩こり、ひねり、あらゆる病歴があった。

痛みは右側の腰骨でした。写真撮影して確認すると、姿勢がいわゆる「反り腰」で、おなかとお尻が出っ張っていて、骨盤が前に倒れている状態でしたね。結果、可動域が広がって動きが大きいので、座っている時間が長くなると負担が増えて痛みが出る。それが最初の印象で、急性期であれば回復は早いと思いました。ところが、カウンセリングしていると、痛みが10年に及んでいる上に何度かギックリ腰もやっているし、40年前には足首を骨折して膝の捻挫の経験もある。おまけに肩は重い荷物を持ってひねったこともあれば、肩こりは20年になるというんです。かなりのモノでしたね。

そこで、こう考えました。足の怪我によって、痛くないようバランスを取ろうとして姿勢が崩れる。一方、肩こりなどで肩や首をかばおうとして、腰で動きをカバーしている。この2つが腰痛の原因だろうと。また、こういった姿勢のゆがみが腰痛を引き起こしたのなら、改善には時間がかかるだろうと踏みました。

 

腰を中心に幅広く施術、後半は、肩こりをターゲットに全身へ展開。

初日の施術は、おなかから太もも・ふくらはぎにかけて広範囲にわたって後ろ側を触って行きました。いずれの部分もかなり硬くて、結果、10本中4本のラインには影響が出ているなという感触でしたが、初日はその内1本に絞って施術しました。その1週間後には痛みがだいぶ減って、10段階で言うと5から3になったとのことでした。2回目、3回目は、同じ後ろ側と、下半身はその前側にまで広げてライン2本を施術。この辺りまで大きな変化はなく我慢の段階でした。4、5回目になると変化が明らかになり始めて腰の痛みはほぼ引き、反り腰の程度も指4本分だったのが3本と正常範囲になっていました。

すると、今度は肩、首、頭の痛みが大きくなってきたと、これはある意味予想されたパターンでした。要は、腰が痛くなった原因にはこれまでの足、肩の怪我が関係していて、足から腰にかけて改善を図って動きが良くなってくると、今度はまだあまり触れていない上半身に痛みが移行したということです。よって、そちらの改善を進め、結局、頭まで全身に及んで施術していきました。

 

腰痛が改善するんだという驚き、昔の常識がひっくり返されました。

6回目に姿勢をチェックしたら、上半身の背骨が少しうねっているのがわかりました。肩こりの影響があったんでしょう。腰の痛みから肩こりに移って行く中でそういった症状が出たのかもしれません。よって、以降は、上半身メインで対応して、結果、8回でほぼ改善して終了となりました。私としては、痛みが戻らないかを確認するために、もう少し施術を続けたかったんですが…。

いずれにしても、腰痛を改善したというのは私にとっては画期的でした。何しろ、病院時代は足や股関節の痛みならともかく、腰痛はまず対処できないものだったんですね。なので、筋膜の施術っていうのが私の概念をひっくり返したわけです。劇的です。今では、あのヘルニアですら、時間はかかるかもしれないけれどほぼ改善するだろうという風に思いますね。