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KINMAQブログ「未来を変えよう、理学療法士!」 BLOG

驚きの施術症例⑥/顎関節症

ある日、突然、顎が開かなくなり、食事もままならない。
絶望の青年に、15分の施術で光を当てた。

イオン北浦和院 東村 直輝

プロフィール
2021年32歳で入社、理学療法士資格保有者。鹿児島第一医療リハビリ専門学校 理学療法学科卒 勤務経験/国分脳神経外科リハビリテーション科・急性期、隼人温泉病院リハビリテーション科・総合病院

 

 

お客様の状態と来院の経緯

男性20代後半、仕事はSE。来院の2か月前ほどに発症。突然、痛くて口を動かせず、開けられなくなり、歯の間に指すら入らなくなった。話は何とかできるが、いよいよご飯も食べられなくなりそうで生死に関わる怖さを感じるようになった。原因も不明なまま、ほんとうにショックを受けた状態で来院。

 

 

 

顎から遠い手から耳のラインを15分ほど施術、するとなんと口が開いた。

最初のカウンセリングで顎関節症が想定できたので、それを前提に過去の怪我や手術歴を問いました。すると、小さいときに怪我で右手の腱がぐるっとはがれてしまったことがあるとのことで、その後のボルダリングでも右手のアクシデントが多いようでした。そこで、右手にフォーカスするよう指針を決めて、まず顎の周囲のポイントを触って固いのを確かめました。また、肩こりとか頭痛もあるということだったので、首の動きを一通り確認しました。すると、その怪我のある右手に引っ張られて体が傾き、そんな姿勢を正そうと首だけまっすぐになっていて、体の右側だけが異常に硬かったんです。そこで、首からつながるラインに沿って手まで下りて触って確かめ、手から始めて耳のところまでラインのポイント4,5カ所くらいに圧をかけていきました。所要時間は15~20分。そうすると、口が開き始めて、歯の間に3本の手前くらい指が入った…。と、本人は、「えっ!」と驚かれましたね。

 

同じラインを続けて施術し、気になっていたラインに着手、施術は全身に及ぶ。

これで、施術の方向性は見えました。1週間後の2回目。噛んでいるときは痛いが、ずいぶん改善して食べられるようになってきたとのこと。そこで、今回は前回のラインにつながっている背中側を触ってみたんです。仕事柄、ずっとデスクワークなど同じ姿勢を取り続けるけっこうな不動だったこともあって、原因の可能性を探るためにも身体の裏表は一通りチェックしたかったので。そうすると、もうガチガチになってまして、これを施術しました。3回目に入ると8~9割戻っていました。そして、4回目は、最初に気になっていた別の横のラインを施術。そこが硬くなっているのは初日にわかっていたんですが、一つのラインを決着しながら進んでいかないと、何が悪くて何で良くなったのか原因がわからなくなるので、今回ここに着手しました。そして、5回目にはほぼ100%となり痛みもなくなったようでした。

 

顎関節症は一つの結果、ほんとうの原因は日常の不動からくる頭痛にあった。

ただ、こうした症状は結果ですので、その原因は別のところにある。つまり、まだ氷山の一角で、考え得る原因は他に山ほどありそうだったんです。こう評価したのは、筋膜の硬さや症状がかなりひどくて何と言っても姿勢が悪く、その背景には、座りっぱなしで不動に近いSEというお仕事に原因があるように思っていたんです。よって、口が開いた、痛みが取れたというのはほんの第一段階。この次にやるべきは、痛みの原因を軽減して痛みが出ないように働きかけるということなんですね。
すると、やはり5回目あたりから、今度は頭痛が気になり始めたようでした。顎の痛みから解放されて、こちら側が浮き彫りになったんでしょう。そもそもこちらが原因だったとも考えられるんです。前述のように、不動や姿勢のゆがみから筋膜が硬くなって頭痛が生じ、その二次的な影響で体のバランスが崩れて一気に顎に来たといったようなことでしょうか。その後、この頭痛には若干手間取りましたが、4カ月程度でほぼ改善となりました。

※効果には個人差があります。