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KINMAQブログ「未来を変えよう、理学療法士!」 BLOG

驚きの筋膜施術①/しびれ

しびれの主因は、神経を圧迫する筋膜硬化。
手術やギブスで硬くなった筋膜を施術で弛緩させる。

柏店院長 スーパーバイザー 渕田隆洋

プロフィール
2019年入社 理学療法士資格保持者(運動器理学療法専門分野)、筋膜マニピュレーション®レベルⅠ,Ⅱ修了、筋膜リリース(takei concept)修了、茨城県アスレティックトレーナー協議会ベーシックトレーナー修了、ゴルフコンディショニングスペシャリスト、The 11+(サッカー障害予防プログラムインストラクター) 勤務経験/筑波記念病院 経験症例24000以上

 

お客様の症状と来院の経緯

70代男性、手と足の痛みもあったが、主にしびれを訴える。頸椎狭窄症、脊柱管狭窄症、循環器・心臓病を併発。循環器の医師に相談して整形外科へ、リハビリとして首の牽引やストレッチなどを実施するも、むしろ悪化したとのこと。しびれを何とか解消したいという意向で来院。

 

初回、首を一度も触らず、手首周りの施術だけでしびれを軽減。

最初のお客様への問診で、患部の首はあまり触ってほしくないという希望だったので、ゆくゆく触らせてほしいと返しておいて、筋膜のつながり(ライン)を考慮しながら、手首周り、肘周り、肩周りの施術を想定しました。初回は、全身の筋膜のつながりを図解した資料を使って、筋膜のラインによって首~肩~肘~手が一本につながっていることを説明し、まず手首周りの施術を始めました。
実際にラインのポイントを触っていくと、やはり硬いところが確認できて筋膜のよじれを予想できたので、圧をしっかり加えて約15~20分くらい手技を行いました。その結果、まだしびれはあるけれど軽くなったとおっしゃって、回復の兆しを感じられたようです。つまり、初回は患部にはまったく触れず、手だけ触って首が軽くなったということでした。
今回のような症状に対しては、リハビリでやったとしても首周り、肩周りまでが通常で、手首周り、肘周りまで触ることはおそらくないでしょう。ただし、筋膜施術の範疇では、その部分が重要なのです。

 

上半身に硬いポイントが集中、しびれと痛みを2カ月弱で除去。

2回目の来院は3日後。まだしびれは残っているけれど、従来とは違う気がするとのコメントでした。今回の主たる原因になりそうなラインは少なくとも1本が手から首を通って足までつながっているため、それに沿って全身を触ったところ、上半身に硬いポイントが相当個所ありました。これは施術に時間がかかるので、上下半身に分けて対応していくことを提案。そして、もっとも困っていらっしゃった腕に集中することにしました。
その結果、まず上半身のしびれと痛みが2カ月弱でなくなり、4カ月で足のしびれも消えて、手のしびれがぶり返すこともなく終了となりました。ただ、再発を心配されていたので、以来、月一回のメンテナンスを続けていらっしゃいます。
結局、頸椎と脊柱管の狭窄は実際に画像上でも確認され診断もされているけれど、直接しびれにつながるかというとそうではないんです。腰、お尻、足、首に肩、その周辺の筋膜が固くなって神経を圧迫し、結果しびれが発生することがあるので、狭窄症だからといって狭いところを広げる手術をしても、必ずしびれが取れるという訳ではありません。

 

原因は、過去の骨折などの手術・ギブス固定、盲腸の手術、前かがみの姿勢…。

つまり、少なくとも手術前に筋膜の施術を試されることをお勧めします。可能性は十分ありますから。というのも、神経を圧迫する硬くなった筋膜というのは、昔の怪我や病気が主たる原因なのです。この方などは、左足首の骨折の経験があり、手術でメスを入れてギブスによって固定した、この2点が明白な筋膜硬化の原因なのです。さらに、この方は小指の骨折や盲腸の手術もあり、また事故で車に追突されて首も固定していたことがある。おまけに、日常的なデスクワークの姿勢が極端に悪く、前かがみで前重心が相当負担になっていた。今回は、最初の30分の問診と姿勢撮影・動作確認で、これらすべてを調べ上げていたので、おおよそ筋膜施術の目途は事前に立っていたのです。
この方の場合、これだけの体の不調に整形外科もお手上げで、もう手術は無駄とまで言われていたといいます。しかし、それがここまでの回復を見せたのです。これは、筋膜施術の大きな可能性と言えるでしょう。

※効果には個人差があります。